都市ごみが増え続け、環境意識も高まるなか、日本政府は循環型経済の推進とリサイクル教育に積極的に取り組んでいます。市民のリサイクルへの理解と参加をさらに高めるため、大阪市には「都市ごみリサイクル」をテーマとした工場見学等が計画されています。実際の設備とプロセスを公開することで、プラスチック廃棄物が再生される一連の流れを目に見える形でアピールすることがその狙いです。
技術面では、台湾メーカとしての久鼎機械（GEORDING）が、リサイクル設備の設計およびライン全体のプラント構築を担う主要技術パートナーとして招かれました。当社の強みであるプラント設計（ターンキープラント）、洗浄ライン設備、ペレタイザーにおける豊富な実績により、この実証工場は教育的価値とリサイクル実稼働の両立を実現し、「産業・社会・サステナビリティ」を結びつける象徴的なプロジェクトとなりました。
本工場では、主に都市部で産出された生活由来の廃棄物、例えばペットボトル、プラスチック玩具、ゴミ袋などを対象にリサイクル処理を行います。久鼎機械が提供したソリューションには、以下が含まれます。
- 自動化された選別・前処理モジュール
- 水洗・造粒・乾燥までを一体化したプロセス統合システム
- 材料搬送および貯蔵システム
- 建屋の鉄骨構造設計および工場全体の動線・レイアウト設計
久鼎のトータルプランニングは、実際のリサイクル効率向上をサポートするだけでなく、見学者の動線設計、操作状況の「見える化」、低騒音運転への配慮など、見学体験の質にも重点を置いています。稼働開始後、多くの日本の来場者が「ごみがどのように再生ペレットへと生まれ変わるのか」を初めて直感的に理解できる場となりました。
日本が久鼎機械を選んだ理由
久鼎機械が、日本の高い技術・品質要求を満たす数少ないリサイクル設備メーカーの一社として選ばれた理由は、「技術力」と「設計の柔軟性」を兼ね備えていることにあります。
- 硬ハード面の強み： 久鼎は、含水率を安定して制御できる造粒技術を持ち、日本市場が求める「低騒音運転」の厳しい基準にも対応可能です。これにより、設備品質と運転環境の安全・快適性を両立します。
- ソフト面の強み： 顧客との綿密なコミュニケーションを重視し、高い設計変更の柔軟性を備えています。デモンストレーション用途という特殊性に合わせて迅速に最適化を行うことで、国際共同プロジェクトにおける高い対応力を発揮しました。
この協業は、久鼎の整廠輸出能力を日本市場に本格的に展開するきっかけとなっただけでなく、「高い技術力・高い信頼性・高い適合性」を備えたリサイクル設備ブランドとしての国際的な地位を一層強固なものとしました。
デモ用リサイクルラインや、教育重視のサステナビリティ展示施設の計画、あるいは都市型の複雑なプラスチックごみ処理をご検討中の方は、是非弊社にご相談ください。設備設計、プロセス統合、工場建設まで、一括対応可能なワンストップのトータルプラントソリューションをご提供します。
