なぜ今から、プラスチックリサイクルを考えるべきなのか?
多くの会社にとって、プラスチック端材、包装フィルム、不良品ロスが毎日発生しています。PEフィルムやシートなど、製造過程で必ず出てくる廃棄物は、長期にわたってスペースの無駄が多くなるだけでなく、管理の負担を増やしてしまいます。
一方で、環境配慮・カーボン排出・サステナビリティへの要求も年々高まっており、多くの大手企業や海外のお客様は、
「バージン材と再生材、どちらを使用していますか?」
「リサイクル体制はありますか?」
といった質問が直接投げかけられる場合が多くなっています。
皆様も、廃材をより効率的に処理する方法を検討されているようであれば、リサイクルは一つの選択肢になると思います。環境保護のためだけではなく、生産工程の安定化と資源の有効利用を同時に実現できる有力な手段になります。
リサイクル設備の導入適性チェック – 自問すべき4つの質問
以下に判断基準をいくつか整理しております。リサイクル設備の導入をご検討いただく際の目安としてご使用ください。
- PEフィルム、フレコンバッグ、PPシートなどのプラスチック廃棄物の発生量が、日・週・月単位で推計できるか?
- 新規原料を購入せず、社内でプラスチック廃棄物を再利用できる可能性を考えたことがあるか?
- 原材料価格の変動が利益率に影響していると実感しているか?
- 「廃棄物を再生資源に変える」ことに興味はあるが、どこから、どのように始めるかが分からないか?
上記にて「はい」が2つ以上であれば、すでに導入に適した状況にある可能性が高いです。
リサイクル工程は、想像するほど複雑ではない
プラスチックリサイクルに取り組んだことのないお客様より、 「廃棄物が多いのは分かっているが、どう始めればいいのか分からない」という声を沢山いただいております。
そこで以下では、一般的なリサイクルの流れを簡単にご紹介します。
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分別
まずは、廃棄物の全てが PE、PP、PET か、それとも混合材かを事前に把握してください。きちんとした分別は後工程のトラブル防止につながります。 -
洗浄(油汚れや異物がある場合)
農ポリ、フレコンバッグ、一般廃などは、粉砕、洗浄、脱水、乾燥の工程を経てから、造粒可能な状態にできます。 -
溶融・押出
高温で樹脂を溶融させ、専門設備でガス抜きや不純物を除去し、品質を安定させます。 -
ペレタイザー・冷却
溶融した樹脂をペレットにカットし、冷却して再利用可能な再生ペレットに出来上がります。 -
収集・梱包
再生したペレットは自社の製品に利用するだけでなく、再生材を必要とする他社に販売する場合もあります。
設備選定のポイント – 原料と実際のニーズを把握する
原料の種類、汚れ度合い、生産規模によって、皆様に即した最適なリサイクル工程の提案は様々あります。例えば、自社端材のみを処理する場合と、汚れの多い農業用フィルムを処理する場合とは、設備の設計・濾過・脱気の配置が大きく違います。
久鼎機械は、初めて導入する小規模プラントから、既存ラインのスケールアップを望まれる大規模加工プラントまで、幅広い事例をサポートしてきました。最も重要なのは「設備の規模」ではなく、「現状に即した解決策」を見つけることです。
「どこから着手すればよいか」とのお悩みの方は、是非弊社の成功事例をご参考ください。様々な活用事例をまとめておりますので、貴社が直面されている課題に近い事例や、その解決策がきっと見つかるはずです。
久鼎機械 がどのように導入を支援するか
多くのお客様にとってリサイクルは未知の分野であり、「弊社の材料では、本当に再生ペレットにできるか?」といったご不安をお抱えの方は、是非ご安心ください。弊社は「機械販売」ありきではなく、「実機テスト」を出発点とした業務プロセスを採用しております。
導入までの流れ
ご提供のサンプルで実機テスト
原料を弊社工場までご送付いただき、弊社テスト機で実際に造粒を行い、結果と動画をお渡しします。
最適なご提案
原料の種類・想定処理量・設置スペースに応じて、適切な機種と運用方法をご提案します。
製造・据付(SV)
承認図を確認次第、製造を開始します。設備を輸出した後、海外にあるお客様の工場へ弊社の技術者をスーパーバイザーとして派遣し、据付および試運転の指導を行います。(場合によって異なりますので、詳細は弊社までご連絡ください)
長期的なサポートと柔軟なスケールアップ
まずは1台から導入し、将来的に徐々にフルラインへスケールアップすることが可能です。自動供給や集中制御などの追加も対応できます。
よくある質問(Q&A)
Q:リサイクル経験がなくても導入できますか?
A:はい。標準化された作業プロセスと、事前に現場での教育訓練の実施によって、初導入でも1週間程度で安定稼働が可能です。
Q:混合材料や汚れの多い原料も処理できますか?
A:はい。農業用フィルム、フレコンバッグ、一般廃などのような汚れの多い原料向けに、多くの実績を持っております。通常は、洗浄設備、タンデム再生機や濾過装置の組み合わせを推奨し、生産効率とペレットの品質向上につながります。差し支えなければ、貴社の原料サンプルや動画を事前に確認させていただければ、初期段階の導入可能性を分析し、設備レイアウト図のご提案などを対応いたします。
Q:工場スペースが狭いですが、設置可能ですか?
A:はい。必要な設置スペースは処理量、作業ニーズや周辺機器によって異なりますので、利用可能なスペースをお知らせいただければ、最適なレイアウト図をご提案します。
まとめ – ひとりで悩む必要はない
弊社の多くのお客様も、「リサイクルに興味はあるけど、始め方が分からない」という段階からスタートします。この段階で完璧な答えは不要です。必要なのは、一緒に考え、試してくれるパートナーです。
久鼎機械は、機械を製造し販売することにとどまらず、現状のヒアリングから課題の整理、実現可能な方法のご提案まで、お客様と伴走いたします。ご興味のある方は、ぜひ一度ご相談ください。